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2021.01.21 【おしえてセンセイ7】
クリーンエネルギーとの付き合い方を教えて

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2021.01.21

【おしえてセンセイ7】
クリーンエネルギーとの付き合い方を教えて

A.リチウムイオン電池などの蓄電池と一緒に付き合いましょう。

工学部電気電子工学科・庄 善之先生

人間はわがままです。好きな時に電気を使い、快適に生活したいと思っています。これまでは、わがままな人間に従順な火力発電が活躍していました。必要な時に必要な量の電気を作ってくれます。しかし、火力発電所からは二酸化炭素(CO2)が排出され、そのことが地球温暖化の原因とされています。そこで今後は,太陽光発電や風力発電などの発電時に二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーにもっと活躍してもらう必要があります。しかし、太陽光発電は太陽が出ている日中しか発電しません。発電量は天気に左右されます。一方、風力発電は風が吹かないと発電してくれません。これらのクリーンエネルギーは気ままな発電です.人間が電気をたくさん使いたいと思っても、クリーンエネルギーは人間の都合に合わせて発電をしてくれません。

わがままな人間と気ままなクリーンエネルギーだけでは,お互い仲良くなれません.これらの関係をとりもつ存在が必要です。それがリチウムイオン電池などの蓄電池です。人間とクリーンエネルギーとの調整役です。クリーンエネルギーが頑張ってたくさんの電気を作り、余ってしまった時、蓄電池は余った電気を貯めておいてくれます。クリーンエネルギーが電気をあまり作ってくれない時、人間は蓄電池が貯めておいてくれた電気を使うことができます。調整役である蓄電池のおかげで、人間は快適な生活ができます。

現在、主流になっている蓄電池はリチウムイオン電池です。今後、より大容量の蓄電池が開発されるでしょう。このことで、気ままなクリーンエネルギーが活躍できるようになり、地球温暖化の防止になります。

2019年のノーベル化学賞はリチウムイオン電池を発明した吉野彰さんが受賞しました。リチムイオン電池は、皆さんのスマホなどに用いられている電池です。それを知ると、ノーベル賞は電池切れをあまり気にせずにスマホが使える便利な現代社会を作ったことが評価されたと考えてしまいます。しかし本当は、わがままな人間と気ままなクリーンエネルギーを取り持つ調整役としてのリチウムイオン電池の今後の活躍に期待して、ノーベル賞が与えられたのです。

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しょう・よしゆき 1968年北海道出身.東海大学工学部電子工学科卒業,同大学大学院工学研究科電子工学専攻修了.博士(工学).2004年より現職.専門は燃料電池.近い将来,燃料電池がリチウムイオン電池と一緒に調整役として活躍することを願っている.

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