〉〉東海大学オフィシャルサイト
東海大学 工学部 School of Engineering Tokai University MENU
TOP > 学校生活 > 

2020.02.04 日本バイオマテリアル学会で受賞
工学研究科応用理化学専攻1年・白鳥瑚乃羽さん

学校生活

CLOSE

2020.02.04

日本バイオマテリアル学会で受賞
工学研究科応用理化学専攻1年・白鳥瑚乃羽さん

大学院工学研究科応用理化学専攻1年次生の白鳥瑚乃羽さん(指導教員=工学部応用科学科/マイクロ・ナノ研究開発センター:岡村陽介准教授)が、2019年11月26日に茨城県つくば市で開催された日本バイオマテル学会大会で、優秀研究ポスター賞を受賞しました。

【受賞概要】

この学会は、生体に使用する材料とその応用に関する科学・技術の発展・向上を目的として活動しています。同賞は、大会発表者のうち学生を含む若手研究者による優秀な発表に対して贈られるものです。

【発表テーマおよび概要】

組織・細胞の刺激を1視野でイメージングできる撥水性多孔質超薄膜の創製とラッピング技術

岡村准教授の研究室が、ゼブラフィッシュを使った遺伝子疾患の研究を手掛けている三橋弘明准教授(工学部生命科学科)の研究室と共同で行っている研究の成果を発表したものです。

魚などの生物を観察する場合には、シャーレ上に対象を載せて顕微鏡で観察する手法が一般的に用いられています。しかしこの方法では、対象物を固定できないことから、正確な観察がしにくいといった欠点がありました。今回受賞した研究では、独自に作成した撥水性超薄膜でゼブラフィッシュの卵や稚魚を覆うことで、より安定して対象を観察できる手法を提案。学会では、動画を交えながら実際に観察した結果を発表しました。

【受賞インタビュー】

学会中も多くの人が関心を持ってくれただけでなく、材料や機械分野などさまざま分野の研究者からアドバイスをいただくなどとても有意義でした。今回受賞できたのは、岡村先生はもちろん、研究員の張宏さんの手厚い指導があったからだと思っています。

―このテーマを研究するようになったきっかけは?

研究紹介の時に水溶液中に漂う超薄膜(ナノシート)が輝いているのを見て『美しい』と思ったのがきっかけでした。「世の中に、こんなにもきれいなものがあるのか」と驚いたんです。その美しいものを使った研究が治療の発展などにつながることにやりがいを感じるようになっています。

-研究の面白さはどんなところにありますか?

私たちの研究室では、先生たちのアドバイスを受けながら、実験を自分たちでアレンジし、組み立てていくスタイルがとられています。そのため、先生も学生も、実験をやってみなければ結果は分からないんです。高校までの勉強と違って、正解が見えないからこそ面白い。やればやるほどのめりこんでいくような魅力があります。大学院に進学したのも、「4年生の1年間ではとても足りない。もっと研究したい」と思ったからなんです。しかも学会などで研究は発表をすると、「このナノシートを使ってみたい」という声が寄せられるので、「もっと頑張ろう」という気持ちになりますね。

今回の学会で発表したゼブラフィッシュの共同研究も、こつこつと成果を積み重ねていって、ある程度使えるものができたところから生まれたものだったんです。ナノシートの研究は未来の可能性がとても大きく、今後どのように成長するのか、やっている私もわかっていないほど。だからこそ面白いのかもしれません。

―今後の抱負は?

今回はゼブラフィッシュの観察に使った成果を発表しましたが、そのほかの生物の観察にも応用できるのではないかと思っています。これからもさまざまな可能性を探っていきたいですね。

なお白鳥さんは、5月に開催された高分子学会でも優秀ポスター賞を受賞しています。【関連リンクはこちら】

トップへもどる