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2018.10.01 国際会議「26th International Conference in Nuclear Engineering(ICONE26)」でポスター賞を受賞
工学研究科応用理学専攻1年次生・平川萌さん

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2018.10.01

国際会議「26th International Conference in Nuclear Engineering(ICONE26)」でポスター賞を受賞
工学研究科応用理学専攻1年次生・平川萌さん

大学院工学研究科応用理学専攻1年次生の平川萌さん(指導教員=原子力工学科・堺公明教授)が、7月22日から26日までイギリス・ロンドンで開催された国際会議「26th International Conference in Nuclear Engineering(ICONE26)」の学生セッションでポスター賞を受賞しました。

【受賞概要】

この学生セッションは、アメリカ機械学会の主催で開催されたものです。世界各国の学生から論文が募集され、優秀な執筆者(Qualified Student)60名が選抜されて行われました。学生たちは23日から25日まで毎日2回ずつ開かれたポスターセッションと、23日の学生のみによる口頭発表セッションで研究成果を披露。審査員らによる選考を経て、優秀な発表を行った学生にポスター賞が贈られました。

【受賞テーマ】

「自由液面からの非定常渦のガス巻き込み現象に関する研究」

【研究概要】

次世代の原子炉として研究が進んでいる高速炉の炉心部で生じる、ガス巻き込み現象の解明を目指す研究です。高速炉の原子炉容器内は液体金属ナトリウムがアルゴンガスでカバーされた構成になっていますが、その境目にあたる界面(自由液面)では、ガス気泡が液面に巻き込まれてしまう「ガス巻き込み現象」が生じる可能性があると指摘されています。その防止のため、メカニズム解明とシミュレーション技術の確立に向けた研究が進んでいますが、これまでの研究は一定の場所で渦が発生する場合を想定したモデルに基づくものが主でした。平川さんは原子炉容器内での渦発生後、界面を移動しながら成長していく過程をシミュレーションし、可視化する手法を研究しています。

【受賞のコメント】

これまで続けてきた研究が世界基準で評価され、この会議に参加できたこと自体がとてもうれしく、また世界の研究者が集う中で受賞できて大きな自信につながりました。特に海外の学生たちは英語が堪能で、「日本人ももっと努力しなければ」という焦りに似た気持ちを味わい、世界における研究の現状や自分の研究の世界的な位置づけを知ることができたことも大きな収穫でした。

学会期間中は英語でプレゼンテーションする機会が6回あったので、回を重ねる中で自分なりに修正点を見つけられましたし、聴衆から新しい視点からのアドバイスをもらえるなど、今後の研究に生かせる収穫も数多くありました。

―原子力工学科の魅力は?

もともと放射線の生物への影響を正しく知りたいと思って原子力工学科に進学したのですが、この学科で学ぶ中で原子力のメリットとデメリット、世界的に利用されている背景などを深く学ぶことができたと感じています。

私自身、学科で学ぶ中で高速炉に興味を持つようになり、今は日本とフランスで共同研究が進んでいるこの技術を研究できることにやりがいを感じています。

 

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