〉〉東海大学オフィシャルサイト
東海大学 工学部 School of Engineering Tokai University MENU
TOP > 学校生活 > 

2020.01.10 宇宙建築賞で入賞
大学院建築土木専攻チーム

学校生活

CLOSE

2020.01.10

宇宙建築賞で入賞
大学院建築土木専攻チーム

湘南キャンパスで11月24日に第6回宇宙建築賞の審査会が行われ、大学院工学研究科建築土木工学専攻1年次生の山田弦太朗さんと細井陸さん、笹川武秀さん、クパウィワート・チタトーンさんのグループが入賞しました。

【受賞概要】

宇宙建築賞は本学工学部建築学科の十亀昭人准教授や、宇宙飛行士の山崎直子氏らが運営している実行委員会の主催で毎年開かれているものです。毎年さまざまなテーマが設定されており、今年度は「宇宙農業施設の提案」のテーマで実施。審査会では、本学のほか全国の大学生らが結成した13チームが、審査委員長の長沼毅氏(広島大学大学院総合生命科学研究科)らの前でプレゼンテーションを行いました。

【受賞タイトル・概要】

タイトル:「Seleno-Fibre」

月面にある「マリウスヒルの縦孔」をベースとして地下に広がる横孔に居住空間と農業空間を2層で作り、間をスロープでつなぐアイデアを提案しました。

月面上から垂らした柱で全体を支え、1層目に居住空間を、2層目に農業空間をそれぞれ設定。それぞれの空間は用途や利用者数に応じたユニットを組み合わせた単純な構造にすることで拡張性や汎用性を担保しました。

また、縦孔から差し込む太陽光は鏡を使って反射させながら内部に誘導し、太陽光発電システムで電力を得るとともに、生活上で生じるさまざまな廃棄物を農業の肥料などの形で再利用することでエネルギーを循環させる持続可能な環境を提案しています。

講評会では、縦孔の内部を使うことで大気のない空間で居住者の安全性を確保している点や、地球上とは異なる環境をポジティブにとらえた独自性の高い提案になっていることなどが評価されました。

【受賞のコメント】

山田さん:地球上とは違う環境をフィールドに設定し、自由に発想できる点がとても魅力的で、計画していく過程でも楽しく作業することができました。その一方で、デザインなどのコンセプトと現実空間での制約のバランスのとり方が、建築を設計するうえで大切だとあらためて学ぶこともでき、設計の楽しさや魅力を再発見する機会にもなりました。

細井さん:提案をまとめていく過程で、農作物や宇宙に関することなど、このプロジェクトに参加しなければ得られなかった知識を手に入れることができました。月面に建物を建築するというチャレンジはまだどの国も実現しておらず、提案をまとめる過程は暗闇の中を手探りで探っていくような気持でした。ただその過程を通じて、グループでアイデアを出し合いながら一つの作品にまとめ上げていく難しさや面白さを学ぶこともできました。

笹川さん:宇宙建築賞ではアイデアを発想する力が重視されている点が、一般的な設計賞とは違うと感じました。まだ実現してないけれど、あると人のためになるものを考えていくことは建築家にとって重要なこと。その力をつけるトレーニングになったと思います。また、この提案を宇宙研究開発機構(JAXA)のイベントでも紹介する機会があり、私たちが努力した成果を多くの人に知ってもらえたことで達成感も得られました。

チタトーンさん:日本のコンペに初めて参加しましたが、コンペの方法を学ぶことができました。今回のプロジェクトでは特に、ビジュアルデータの作成を担当したのですが、生活や農業などさまざまな要素がミックスされた提案をまとめていく作業はとても楽しく、よい経験になりました。

トップへもどる